起業して、個人事業を始めたり、株式会社を設立したり、また事業拡大のための投資や新規事業、新サービスを開始したりなど、色々なところで資金を必要とする場面が出てきます。
その際、貯金などの自己資金ですべて賄うことができれば一番いいのですが、まとまった資金だと準備するのが難しいときもあります。また、長く事業を行なっていると、予想だにしない場面で資金が必要になることも出てきます。
「資金を調達する必要がある」と判断してから動き出した場合、実際に融資が実行されるのは、銀行や日本政策金融公庫だと、事業計画書や書類作成~審査などで場合によっては1ヶ月以上、その他の方法であっても、事前準備や提出した書類に不備があった場合なども考えると、やはり余裕を持って一ヶ月程度は最低でも見ておく必要があります。
※こちらは代理店募集レプレ事務局の参考記事です。弊社が当記事の内容を保証するものではありません。
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株式会社や個人事業主の資金調達方法
資金調達が必要になる場面には、「事業を拡大するための資金が必要」「何らかの支払い期限が迫っている」といった状態も多く、いずれにしても早期対応が考えられます。起業して継続的に事業を行なっていく以上は、タイミングやその時に巡ってきたチャンスを逃さないためにも、「いざという時の資金調達方法」を用意しておくことが大切です。
【資金調達方法8つを紹介】
- 銀行、日本政策金融公庫による資金調達
- ノンバンクによる資金調達
- 自身のスキルや時間を使った資金調達
- ファクタリングによる資金調達
- 家族や友人(知人)に借りる資金調達
- 出資や投資による資金調達
- 助成金や補助金を活用した資金調達
- クラウドファンディングによる資金調達
■資金調達方法その1 銀行、日本政策金融公庫
株式会社、その他の法人、個人事業主や起業したばかりでも相談でき、事業を立ち上げるなら誰もが思いつくスタンダードな資金調達方法です。「金利の安さ」「銀行はなんとなく身近に使っているから」など、利用のきっかけは様々です。
しかし銀行や政策金融公庫は「事業計画書や他にも準備する書類が多く、審査から融資実行されるまでの期間が長い」というデメリットがあります。
金利の安さで選ぶなら政府100%出資の日本政策金融公庫に相談しましょう。地方銀行などの場合はメガバンクに比べると特に金利が安いわけでもなく、例えばノンバンクよりも金利が高い地方銀行もあります。地方銀行に比べ金利が安いメガバンクの場合は、審査が厳しく多くの時間を要するため、「いざという時の資金調達」と考えるとあまり現実的ではありません。
どちらかと言えば先々必要な資金調達や、起業前、起業当初など、時間がある際に積極的に利用したい制度です。株式会社かその他の会社、例えば設立費用の安さから増えている合同会社など、法人の形態による「優劣(借りやすさ)はあまり関係ない」と言われています。
それよりも事業計画そのものがどうなのか、「返済の確実性」を重要視されます。そのため融資担当はその道のプロであり、あなたが作成した事業計画に対しさまざまな指摘をしてくれます。それを真摯に受け止め、ブラッシュアップしていくことでより現実的で洗練された事業計画に近づけることができるというメリットもあります。
担当者に気に入ってもらえれば様々なアドバイスや市場の有力な情報を得られることもあります。これらを踏まえると、いずれにしても相談してみる価値が十分にあると言えます。
■資金調達方法その2 ノンバンク
銀行以外の金融機関、わかりやすく言うと「貸付業務はするが預金業務はしない金融機関」がノンバンクです。ノンバンクは銀行や日本政策金融公庫に比べると、基本的に融資スピードが早く審査書類も少ないため、「今すぐ資金が必要という人」に向いています。
多くは、早ければ最短翌日に融資、原則無担保、無保証人(法人は代表者が連帯保証)で、繰り返し借り入れできるなど大きなメリットがあります。
■資金調達方法その3 自分のスキルや時間を使う
貸し借りなしで自己解決する方法です。短期間で大きな資金調達はできませんが、確実なうえに利息も何もいりません。但し、時間を使うその対価として資金を稼いでいくため、「本業に支障が出ない範囲」でやることが大切です。
起業する前にしっかりと資金を確保しておいたり、起業間もない状態でまだ売り上げが立たない(入金されない)などのタイミングで少額の資金が必要な場合は、非常に有効な手段です。
その日に支払いされる仕事もあり比較的時間がある場合などに併用すれば、売り上げが立たない時期があっても入金があることで気持ちの安定にもつながります。
意外にも起業当初や売上が立たない時に、アルバイトをしながら事業を行なっている法人や個人事業主も多く、会社勤めを継続しながら起業する方法と同様の考え方になります。ひとつの手段として有効に活用することでそのメリットを生かすことができます。
■資金調達方法その4 ファクタリング
すでに立っている売り上げ(売掛金)を買い取ってくれるのがファクタリングサービスです。こちらは既に株式会社、その他の法人、個人事業主や起業をして売掛が発生している場合に使える資金調達方法です。何かを販売したり、仕事をした対価として売り上げが発生しても、支払い日が「月末締め翌月末払い」などで実際の入金が先になる場合があります。
そのようなときにファクタリングを用いた資金調達が有効です。手元に入金期日前の請求書がある場合、手数料はかかりますが早ければ1日~2日で資金化してくれます。中にはフリーランス向けの所得補償がプラスされたサービスも。借り入れより審査スピードも早く使い方次第で非常に有効な資金調達手段となります。
■資金調達方法その5 家族や友人(知人)に借りる
家族や友人(知人)に借りる方法は、銀行や日本政策金融公庫による資金調達にならんで多い方法です。家族や友人であれば話がしやすく、複雑な準備資料もほとんど必要とされないからです。出資や投資、借り入れなど様々なパターンが想定されますが、いずれの場合も純粋な支援から成り立つ場合が多いです。
■資金調達方法その6 出資や投資
家族や友人(知人)以外からの出資や投資による資金調達方法です。こちらは家族や友人のように純粋な支援とは異なり、基本的にビジネスとして何らかのリターンによって成り立つものとなります。そのため個人事業主として起業している場合よりも、株式会社などの法人を設立している場合のほうが一般的であり資金調達がしやすくなります。
銀行や日本政策金融公庫、ノンバンクなどの融資は、「返済の確実性」を判断されるのに対し、出資や投資は「事業の成長性」で判断されます。一般的に、事業が大きく成長することが見込まれる場合は、出資や投資が受けやすくなります。
■資金調達方法その7 助成金や補助金を活用
政府が雇用の促進や市場の活性化を目的として資金を支援する制度が助成金や補助金です。助成金は厚生労働省、補助金は経済産業省が管理しています。
資金調達の方法としても定着していますが、使用できる目的が決まっており自由に使える資金ではないことに注意が必要です。「使う目的に対して調達できるお金」であるため、資金調達というよりもその名の通り「助成や補助を受ける」と考えるとわかりやすいです。
新しい制度がどんどん出ては無くなるため、「いざ申請しようと思ったときには終わっていた」ということもありますので、利用の際は事前に調べて早めに申請することが大切です。
■資金調達方法その8 クラウドファンディング
クラウドファンディング(crowdfunding)とは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語です。サービスを提供する各種クラウドファンディングサイトで、自分のやりたいことや目標などを掲示し、応援してくれる人に資金を支援してもらう仕組みです。
基本的には少額ずつの資金調達を実施するため、一人でも多くの人から共感を得て、応援してもらうことが大切になります。
■まとめ
今回、資金調達方法をいくつかご紹介させていただきましたが、これらはほんの一部に過ぎません。
大切なのはそれぞれのフェーズに合ったやり方で上手に資金調達をしていくことです。これから起業を考えていたり、既に事業をしている場合も、いざという時に困らないために「ひとつでも多くの資金調達方法」を持っておくことが大切ですね。ご参考になれば幸いです。